思い切った事業展開や早期の事業再生が可能! 「経営者保証に関するガイドライン」が適用開始
日本商工会議所と一般社団法人全国銀行協会を事務局とする「経営者保証に関するガイドライン研究会」から、昨年12月に公表された「経営者保証に関するガイドライン」の適用が、2月1日から開始されました。
中小企業基盤整備機構・地域本部等では相談を開始
中小企業経営者による個人保証には、経営者への規律付けや信用補完として資金調達の円滑化に寄与する面がある一方、経営者による思い切った事業展開や、保証後において経営が窮地に陥った場合における早期の事業再生等を阻害する要因となっているなど、保証契約時・履行時等において多くの課題が存在します。
これらの課題を解消し中小企業の活力を引き出すため、中小企業、経営者、金融機関共通の自主的なルールとして本ガイドラインが策定されました。
「経営者保証に関するガイドライン」は、経営者の個人保証について、以下のように定めています。
- 法人と個人が明確に分離されている場合などに、経営者の個人保証を求めない
- 多額の個人保証を行っていても、早期に事業再生や廃業を決断した際に一定の生活費等(従来の自由財産99万円に加え、年齢等に応じて100万~360万円)を残すことや「華美でない」自宅に住み続けられることなどを検討する
- 保証債務の履行時に返済しきれない債務残額は原則として免除する
第三者保証人についても、上記2、3については経営者本人と同様の取扱となります。
中小企業基盤整備機構・地域本部等では中小企業・小規模事業者の経営者保証に関するご相談を受け付けています。認定経営革新等支援機関でも、経営者保証に関するお問い合わせ・窓口相談に、随時応じます。
本ガイドラインの利用促進を図るため、経済産業省では、中小企業基盤整備機構・地域本部等に経営者保証に関する相談を受け付ける体制を整えるとともに、平成25年度補正予算の成立後、ガイドラインの利用をご希望の方への専門家派遣制度を創設します。
日本政策金融公庫は小規模事業者向けに、個人保証を免除する特例制度を創設しました。2月1日以降、ご相談を受け付けています。詳しいことは会計事務所までお問い合わせください。
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